片側のみの眼瞼下垂手術の際に、左右のバランスが取れずに術後にさらに手術をし直すことがあると説明を受けました。できれば、1回でちゃんと治療してほしいのですが・・・

前医の意見に賛同します。再手術になることがある。は正解です。では、どういう方針をとるのかといえば、できるだけ再手術にならないように方針を定めてから治療を始めます。

まず、片側の眼瞼下垂の術後に起こりうるヘリング効果のことを前医は述べています。眼瞼下垂を持つ方はまぶたの開きが悪いわけでなんとかしてまぶたを開かせようとまぶたを挙上させるクセや眉毛を挙上させるクセが身についてしまっています。手術で下垂が改善すると途端にその挙上させるクセが解消されるわけです。特に片側の眼瞼下垂の治療では健側も頑張って開かせようとしていたクセが病側の治療後に影を潜め、健側のまぶたが重たいように見える症状が出てきます。二重の幅が広く見えたり、眠たそうに見えるようになる変化を言います。

美容外科の先生方の考え方次第とお客様の意向により、方針は変わってきますが、美容医療では傷跡を切開ラインで隠す都合上二重の形を決めて、それからまぶたの開き具合の調整をします。手術中に開瞼してもらい健側とバランスをとり、この時点では健側より開かせます。この確認は臥位、寝た状態です。次に健側を二重ラインを作ります。その時に少しまぶたの開き、これはほんのちょっとですが開きを良くしておきます。大体これだけで術後左右差はごく少量で再手術したいとまでは言われない、、という経験則です。

つまりは、病側の治療だけでなく、健側の二重(たいてい埋没法です)も受けていただいているということになりますね。

なので、治療方針の決定はお客様が二重幅を広げてもいいといっていただかないといけないということになってしまいます。仮に健側の二重を変えたくないと言われた場合はどうするのかというと、病側の開瞼改善を少し控えめにするということになりますが、控えめにすると開きの改善が物足りないと言われることがやはりあります。個人的には両側を治療してバランスをとるというのがコントロールしやすいと思っています。

症例


 両目
Before
After

術後5日で抜糸を終えた状態で。病側の方が開きがまだよく見えます。

ヘリング効果だね、、と言われかねませんが時間経過で埋没法をした健側の二重幅が狭まり開きが良くなるのでバランスが取れてきます。

 左目
Before
After

少し斜視がある方です。

斜視のある下の眼瞼下垂の評価は両側でのものと片側ずつでのものと計測を変えています。

 右目

眼窩脂肪を取り除き、二重幅を広げています。

腫れていて、二重幅が広く見えています。時間経過でもう少しまぶたの開きが良くなり、二重幅が狭くなります。

お客様に最適な施術をご提案いたします。

お悩みをお聞かせください。
お客様おひとりおひとりに合わせたご提案をいたします。